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コメント (5)
本研究に関して,開示すべき利益相反はありません.
水原自動車学校の岩城と申します。 動的な刺激に対して、健常高齢者と認知症高齢者では、異なる操作の特徴が見られたとのことで勉強になりました。
ひとつ教えてください。 観察によって得られた認知症高齢者の特徴は、健常高齢者と比較して、①突然表出するような危険(刺激)に対して、誤反応が多く、反応できないことが多かった、②前もって見えている危険:道路でいうならば障害物の側方通過時など(刺激)に対し、滑らかな走行軌跡で回避できない頻度が高いという解釈で宜しいでしょうか。
ご質問ありがとうございます。また、回答が遅くなり、失礼いたしました。
本研究では、高齢者の操作特性を評価する8種類の特徴量*1に加え, 特に認知症高齢者の操作を観察することにより4つの新たな特徴量を抽出して分析しています。 健常高齢者と比較すると下記のような行動が抽出されました。 (i)3分間の時間内において操作を学習できていない (ii)操作追従において不自然な細かい修正操作を行っている (iii)障害物回避後にすぐに走路に戻らないなど不自然な回避挙動が見られる (iv)障害物に対して過剰に反応し非常に大きな回避挙動を取っている
もとの8種類の評価指標に、これらの4種類の指標を加えることで認知症の有無についての判別精度が高くなれば、 それらの指標が認知症のある人の操作特性として捉えることができるため、今回分析を行いました。 (i)(ii)に関しては、障害物の有無にかかわらず走路追従課題に見られる挙動です。 (iii)(iv)は反応ができないケースと、過剰に反応して元の走路に戻れないケースを含みます。
ご質問いただいた①に関しては、もとの8種類の指標のうちの「危険地帯脱出タスクにおける脱出反応時間」、「脱出反応の有無」 及び(iii)(iv)などの評価指標が含まれます。 また、②に関しては、もとの8種類の指標のうちの「障害物回避タスクの正確性」や「回避失敗行動の有無」 及び(iii)(iv)が含まれます。
正常加齢の影響か認知症による影響か、また現実の運転との相違については慎重に議論を進める必要がありますが、 現段階では危険な状況に陥った後の行動に何らかの違いがあるのではないかと考察しています。
*1 DOI:https://doi.org/10.1299/kikaic.77.4591
中村 様
水原自動車学校の岩城と申します。 丁寧に回答していただきありがとうございました。
原著論文(若年群と高齢群)を拝読させていただきました。 1.走路追従タスク 「左右の偏り」は有意差が見られなかったものの、「①追従正確性」「操作量」にて有意差が見られた 2.障害物回避佑 「②正確性」「③前後」「左右」のいずれについても有意差が見られた 3.危険地帯脱出タスク 「④脱出反応時間」にて有意差が見られた また、上記のうち、①②③④の結果について、PC操作経験とは関係が見られない結果あることについても理解しました。
本研究 >認知症高齢者の操作を観察することにより4つの新たな特徴量を抽出して分析しています。 >健常高齢者と比較すると下記のような行動が抽出されました。 >(i)3分間の時間内において操作を学習できていない >(ii)操作追従において不自然な細かい修正操作を行っている >(iii)障害物回避後にすぐに走路に戻らないなど不自然な回避挙動が見られる >(iv)障害物に対して過剰に反応し非常に大きな回避挙動を取っている
①の質問は、発表資料5/9(2)のうち、(ⅰ)に係るグラフを参照したところ、「左右間違い」「反応できていない」と記述があったことから、認知症の方は、学習能力が低いことに加えて、「左右間違い:誤反応」「反応できていない」ことが多かったのか確認したいことからお聴きしました。
②の質問は、発表資料5/9(2)のうち、不自然な障害物回避挙動の頻度に係るグラフを参照したところ、「ショートカット」という記述を滑らかな走行軌跡で回避できないものと解釈したことからお聴きしました。
②の質問は私の表現(滑らかな走行軌跡)の仕方が適切ではなかったと思いますが、①については、もとの8つの指標に含まれていることを理解しました。
私は日頃からDS評価や実車評価をすることが多いことから、とても参考になりました。
詳細なご教示に感謝しております。 今後ともよろしくお願いいたします。
二瓶様の回答であるにもかかわらず勘違いいたしました(失礼いたしました)。
本研究に関して,開示すべき利益相反はありません.
水原自動車学校の岩城と申します。
動的な刺激に対して、健常高齢者と認知症高齢者では、異なる操作の特徴が見られたとのことで勉強になりました。
ひとつ教えてください。
観察によって得られた認知症高齢者の特徴は、健常高齢者と比較して、①突然表出するような危険(刺激)に対して、誤反応が多く、反応できないことが多かった、②前もって見えている危険:道路でいうならば障害物の側方通過時など(刺激)に対し、滑らかな走行軌跡で回避できない頻度が高いという解釈で宜しいでしょうか。
ご質問ありがとうございます。また、回答が遅くなり、失礼いたしました。
本研究では、高齢者の操作特性を評価する8種類の特徴量*1に加え,
特に認知症高齢者の操作を観察することにより4つの新たな特徴量を抽出して分析しています。
健常高齢者と比較すると下記のような行動が抽出されました。
(i)3分間の時間内において操作を学習できていない
(ii)操作追従において不自然な細かい修正操作を行っている
(iii)障害物回避後にすぐに走路に戻らないなど不自然な回避挙動が見られる
(iv)障害物に対して過剰に反応し非常に大きな回避挙動を取っている
もとの8種類の評価指標に、これらの4種類の指標を加えることで認知症の有無についての判別精度が高くなれば、
それらの指標が認知症のある人の操作特性として捉えることができるため、今回分析を行いました。
(i)(ii)に関しては、障害物の有無にかかわらず走路追従課題に見られる挙動です。
(iii)(iv)は反応ができないケースと、過剰に反応して元の走路に戻れないケースを含みます。
ご質問いただいた①に関しては、もとの8種類の指標のうちの「危険地帯脱出タスクにおける脱出反応時間」、「脱出反応の有無」
及び(iii)(iv)などの評価指標が含まれます。
また、②に関しては、もとの8種類の指標のうちの「障害物回避タスクの正確性」や「回避失敗行動の有無」
及び(iii)(iv)が含まれます。
正常加齢の影響か認知症による影響か、また現実の運転との相違については慎重に議論を進める必要がありますが、
現段階では危険な状況に陥った後の行動に何らかの違いがあるのではないかと考察しています。
*1 DOI:https://doi.org/10.1299/kikaic.77.4591
中村 様
水原自動車学校の岩城と申します。
丁寧に回答していただきありがとうございました。
原著論文(若年群と高齢群)を拝読させていただきました。
1.走路追従タスク
「左右の偏り」は有意差が見られなかったものの、「①追従正確性」「操作量」にて有意差が見られた
2.障害物回避佑
「②正確性」「③前後」「左右」のいずれについても有意差が見られた
3.危険地帯脱出タスク
「④脱出反応時間」にて有意差が見られた
また、上記のうち、①②③④の結果について、PC操作経験とは関係が見られない結果あることについても理解しました。
本研究
>認知症高齢者の操作を観察することにより4つの新たな特徴量を抽出して分析しています。
>健常高齢者と比較すると下記のような行動が抽出されました。
>(i)3分間の時間内において操作を学習できていない
>(ii)操作追従において不自然な細かい修正操作を行っている
>(iii)障害物回避後にすぐに走路に戻らないなど不自然な回避挙動が見られる
>(iv)障害物に対して過剰に反応し非常に大きな回避挙動を取っている
①の質問は、発表資料5/9(2)のうち、(ⅰ)に係るグラフを参照したところ、「左右間違い」「反応できていない」と記述があったことから、認知症の方は、学習能力が低いことに加えて、「左右間違い:誤反応」「反応できていない」ことが多かったのか確認したいことからお聴きしました。
②の質問は、発表資料5/9(2)のうち、不自然な障害物回避挙動の頻度に係るグラフを参照したところ、「ショートカット」という記述を滑らかな走行軌跡で回避できないものと解釈したことからお聴きしました。
②の質問は私の表現(滑らかな走行軌跡)の仕方が適切ではなかったと思いますが、①については、もとの8つの指標に含まれていることを理解しました。
私は日頃からDS評価や実車評価をすることが多いことから、とても参考になりました。
詳細なご教示に感謝しております。
今後ともよろしくお願いいたします。
二瓶様の回答であるにもかかわらず勘違いいたしました(失礼いたしました)。